履修の流れ

入学して1年目は全学共通科目として、基幹(学問、表現、人間各論)、展開(社会科学、人文科学、自然科学)、共通(語学、情報科目)科目等を学びます。2年目から全学教育と専門科目の割合が徐々に逆転し、専門科目として工学基礎科目と材料基礎科目を学びます。3年目はほとんど専門科目となります。4年目には研究室に配属され、卒業研究でこれまで学んだ知識を応用することになります。

  • 1年生
  • 2〜3年生
  • 4年生
  • 1年生先端研究の学び・研究体験

    1年生の授業は基本的に川内キャンパスで一般教養を学びますが、最先端研究を材料科学総合学科の教授陣がわかりやすく説明する「材料理工学序説」という授業もあります。これから学ぶ専門授業がどのように最先端に係わっているかがわかり、授業を受けるモチベーションになります。

    また、創造工学研修という授業では、実際に研究室で研究を体験できます。大学院生の先輩と一緒に実験や解析に取り組むことで、大学でどのように研究が進められているのかを知ることができます。

    先生が講義する様子
    生徒が講義を受ける様子

    海外留学を目指す Global Challenge Course(GCC)

    東北大学は交換留学制度が充実していますが、これを上手に活用するためには、しっかりとした準備が必要です。留学先の選択や留学期間中の授業の履修だけでなく、留学先での受け入れ審査に必要な東北大学での成績やTOEFL等の英語試験のスコア、さらに奨学金の獲得など多岐に渡ります。

    この講義は、実りある留学経験を実現するために必要なことを学べるだけでなく、実際に海外大学との国際交流を行うことで海外経験を積むチャンスもある材料科学総合学科独自の特別コースです。

    GCC学生による発表の様子

    GCC学生による発表の様子@国立清華大学(台湾)

    台湾の国立清華大学との集合写真

    集合写真@台湾の国立清華大学との国際交流

  • 2〜3年生材料学に関する多彩な専門講義

    2年生からは、1年生で学んだ数学、物理、化学などの基礎をもとに、専門的な講義が始まります。材料科学の基礎となる物理化学、量子力学、材料組織学などとともに、材料強度学、電磁気学といった材料の重要な物性に関して学びます。

    3年生では、材料科学をより深く掘り下げた多彩な専門の講義が始まり、これまでに学んだ基礎科目が材料へどのように応用されていくかが理解できるようになっていきます。これらを通じて、新しい材料づくりへ向けた基礎学力を身につけます。

    材料科学総合学実験

    教科書を読み込むだけでは、新しい材料を開発する力は養われません。自ら手を動かし材料づくりの場を体感することで、講義内容で学んだ材料の特性の理解を深めるとともに、研究における発想や問題解決の能力を高めることができます。材料科学総合学実験では、材料科学の研究に必要な基礎的事項を網羅した実験が実施されます。様々な実験装置の原理を知り、安全な基本操作を習得するとともに、実験レポートを通じて研究のまとめ方を学ぶ重要な授業です。

    工場見学

    3年生の2~3月には、国内の企業の最先端の研究施設や工場を見学することで、 講義で習得した材料学の知識がどのように製造現場で応用されているかを学習する工場見学が行われます。例年、見学先には、素材メーカーだけではなく、自動車、航空宇宙、鉄道、電気製品、電子デバイスなどに関するさまざまなメーカーが選定されます。実際の材料の製造現場や材料が活用される現場を企業の方々の丁寧な説明とともに目にすることで、材料学への学習と研究に対する意欲が高まります。本学科の卒業生を中心とする若手社員と交流する場も設けられ、将来の自分の在り方について考える貴重な機会にもなります。

  • 4年生世界最先端の研究への挑戦

    4年生からは講義主体の生活から研究室主体の生活に移り、最先端の研究活動を開始します。3年生までに学んだ内容をベースに、所属研究室が取り組む最先端の研究分野の基礎を学びながら、教員や大学院生の先輩に丁寧に教えてもらいながら研究を始めます。

    研究室での活動に加えて、学科全体で行われる、最新の研究論文(英語)を理解し発表する雑誌会(5~6月)や研究背景や進捗を発表する卒論中間発表会(11月)などがあり、最終的には、研究成果を卒業論文としてまとめて、2月に英語で卒論発表を行います。

    教授と学生が実験する様子
    学生が実験する様子

    大学院生

    材料科学総合学科の卒業生の9割以上の学生は、大学院(工学研究科もしくは環境科学研究科)に進学します。まず修士課程(博士課程前期)では、大学院で提供している多様な教育プログラムを利用して、より専門性の高い知識を身に付けるとともに、研究室ではより主体的に研究活動に取り組み、高度な専門知識と課題解決能力を身につけます。また、その研究成果について複数の学会発表を行い、修士論文としてまとめます。

    博士課程後期(博士)に進学した学生は、様々な経済的なサポート を受けながら、その専門性をさらに高めて、問題解決能力の更なる発展を目指すとともに、研究を幅広い視野で俯瞰的に捉える能力や問題を発見する能力(新しい研究を立案する能力)を養います。研究成果は、国内だけではなく、海外で開催される国際会議などでも発表し、国際誌への論文投稿なども通して、国際的に認知される研究者へと成長します。高い専門性、問題解決・発見能力、リーダーにふさわしい力を身につけた卒業生は、国内外で大きく活躍しています。

    教授と学生が実験結果を確認する様子
    学生が実験する様子