来る令和6年、マテリアル・開発系は創立百年の節目を迎えます。金属工学科、金属系三学科、 材料・物性系、マテリアル・開発系、さらには材料科学総合学科と歩みを進めてきた過程で、八千 余名の卒業生が社会へと巣立ちました。金属工学科創立百年の歴史は、先輩諸氏が各企業、研究機関における不断の努力の結実であり、我々後輩はその有形無形の恩恵に恵まれてきました。
昨今の世界情勢、環境問題は我々が取り組む材料研究に対して大きな影響を与えています。グローバルエコノミーというジャングルで営まれる材料開発では、より優れた材料特性、より効率的なプロセスや設計などを追求する目標は不変でも、研究手法に計算科学やAIが加わり、さらに環境負荷を低減し、資源を有効活用しつつ、我が国の発展に貢献することが求められております。このような、材料開発を取り巻く研究環境が大きく変化する中で、金属・材料学における研究と教育のメッカに課せられた社会的使命を引き続き果たすため、次の世代の飛躍の礎とすべく本百周年記念事業を進めます。歴史の重みを感じつつ、材料研究・教育のトップランナーを目指した⻘葉山マテリアル・開発系、さらにそれを強力に後押しいただく金窓会を両輪に、ARECSやMAST21など産学 連携の取り組みを発展させながら、世界レベルの材料研究と教育拠点としてのさらなる環境整備を期待するものであります。
東北大学工学部金属工学科創立百周年記念事業会
2024年に迎える創立百周年を新たな飛躍の契機とすべく、記念事業を計画しております。学科史編纂事業、発信力強化事業、若手人材育成事業、教育・研究基盤整備推進事業、という4事業を展開し、これからの時代に求められる教育・研究の創造に取り組んで参ります。
学科史編纂事業 ~百周年記念誌「るつぼ」の編纂~
発信力強化事業 ~百周年記念資料室の設置~
若手人材育成事業 ~先進材料教育・研究奨励賞の制定~
教育・研究基盤整備推進事業 ~DXに対応した教育・環境整備~
記念式典・学術講演会の開催