2022年度オープンキャンパス:Q&A

先日は材料科学総合学科の対面・オンラインオープンキャンパスにご参加頂き誠に有り難うございました。
模擬講義、学生生活紹介で時間の関係上ご回答できなかったご質問やアンケートフォームにご記入頂いたご質問について、学科教授陣・学生の皆様に下記の通りご回答頂きましたので、宜しければご参照ください。
 
 

学部・大学院関係

Q:大学に入学してから博士を習得するまで最短で何年かかりますか?
A:工学部(工学研究科)の場合を説明します。学部4年間、大学院5年間(修士課程2年、博士課程3年)の合計9年間が基本となります。
各課程で在学期間の短縮が可能です。最短は以下の状況を想定すれば4.5年間+博士課程ということになります。
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学部:3年間(早期卒業制度を利用)
修士課程:1.5年間(原則として博士課程進学希望者)
博士課程:短縮期間に決まりはなく、最短期間の明示はできません。指導教員と相談のうえで短縮は可能です。
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就職関係

Q1:就職に強いのがわかったのですが、実際は研究のことが生きることがない就職先になることがあると思います。先生方はその点についてどのようにお考えでしょうか?

A1:多くの卒業生は、大学で学んだ専門知識が活かせる企業に就職しており、材料をよく知る人材として即戦力になっていますが、そうではない場合もあります。しかし、大学では専門知識だけでなく、研究の進め方や取り組む姿勢、倫理観、人間力などを総合的に身に付けてもらえるように努めており、これらはどのような分野へ就職しても役立つものです。学生が真剣に悩んで決めた進路であれば、全力でサポートしたいと思います。

 

Q2:僕は将来イヤホンの開発をしたく、イヤホンを材料の面から捉えてみるのも面白いかなと思い参加しました。イヤホンという目的でソニーなどの企業に入るために、この学科で就職にはいいのか、また、他の学科で良いと思われるものがあったら教えてください。

A2:イヤホンにも種々の材料が使われています。高性能なイヤホンを作るには、高性能な電磁石や圧電材料(電圧を加えると伸び縮みする材料)などが必要となりますので、機能性材料の開発が必要となります。このような材料を開発・製造している企業への就職を考えると、本学科で学ぶことは1つの選択肢と思います。

 

 

模擬講義(好田教授)

Q1:スピンの向きを上下に重ね合わせると仰られていたと記憶しておりますが、たとえば(上、上、下)のように複数重ね合わせることは理論上可能なのでしょうか?

A1:はい、複数重ね合わせることも可能です。たとえば、上、上、下であれば上の方がすこし多めに存在していることになりますが、そのように上と下の状態の強さを変えて、存在させることもできます。そうするといろいろな組み合わせが可能となり、効率的な計算ができることにつながります。

 

Q2:スピントロニクスを用いた量子コンピューターは室温で使えるのですか。部屋の温度によってスピンの向きが変わってしまうのは問題になると考えました。もし、冷やさなければならないならば、どのくらいまで冷やしますか。

A2:スピントロニクスで室温で使える量子コンピューターの開発も進んでいます。現在世の中に販売されている量子コンピューターはどれも低温に冷やして動かしています。どのくらいかと言いますと、-273℃程度でほぼゼロケルビン程度の極低温の環境です。そのために特別に冷やす装置も一緒に販売されています。ただし、それではとても大きな装置になってしまうので、室温にしてもっと小型化できるような取り組みもなされています。

 

 

学生生活紹介

Q:フランスからの留学生の方に質問なのですが、1ヶ月の留学でどれくらいの語学力?がつきましたか?

A:1ヶ月のインターンの前に日本語を1年間勉強していましたが、話すことはあまりできませんでした。インターンを経て、自己紹介(趣味や家族のこと)、日本での経験の内容(何を食べたか、どこへ行ったかなど)が簡単に話せるようになりました。授業のテストとは違い、友達との雑談を経験できたので、日常会話の面で経験値が上がったと思っています。