材料科学総合学科
オープンキャンパス
2024

パンフレット

材料科学総合学科のオープンキャンパスにようこそ!

Program

模擬講義・学生生活紹介

  • 材料システム計測学分野 小原良和 教授link
    7月30日(火)12:00〜13:00
    場所 大講義室

    小原良和 教授

    「計測」の革新が切り拓く持続可能な社会
    ―最先端の超音波可視化技術―

    「計測」の革新は世の中を大きく進展させます。これまでX線CT、MRI、透過型電子顕微鏡など、新たな計測装置の開発に対して、数多くのノーベル賞が授与されてきました。皆さんの身の回りのものは全て材料でできていますが、この材料の計測技術に革新を起こすことができれば、環境にも経済にも優しく、安全に暮らすことができる持続可能な社会を作ることができます。この可能性を秘めたもの、それが「超音波」です。本講義では、人の耳では聞くことができない高い音である「超音波」の不思議な特性を体験してもらい、世界に先駆けて開発を進める最新の超音波可視化技術の研究について紹介します。

  • 資源利用プロセス学分野 村上太一 教授link
    7月31日(水)12:00〜13:00
    場所 大講義室

    村上太一 教授

    鉄鋼製造プロセスのカーボンニュートラル化

    鉄は世界で約20億トン/年も製造していますが、その値段は約140円/㎏とものすごく安価です。安く、大量生産するためには、物理・化学の法則にあった最適な作り方があります。日本では近代製鉄が開始して160年が経過しており、これまで様々な技術革新を経て、高性能な自動車や橋など様々な用途に使われています。鉄を製造するためには多くのエネルギーが必要です。それを石炭でまかなっているため、鉄鋼は大量に二酸化炭素を排出しており、カーボンニュートラル化が求められています。このような環境にある鉄鋼業を例に、製造業における環境問題について考え、大学の研究としてどのようなスタンスで進めているかを紹介したいと思います。

研究室公開コース/自由見学
材料科学実験コース/当日予約制
研究室バックヤードツアー/事前予約制

2024年のオープンキャンパスでは、各研究室が展開している材料研究の最前線に関する研究室公開コース(自由見学)、材料を直に触れてみたい方のために材料科学実験コース(当日予約制)に加えて、大学の先生が研究室の奥深くまで案内する研究室バックヤードツアー(予約制)を開催します。世界最先端の材料研究を実感してもらえるようにスタッフ一同企画しておりますので、是非この機会に奥深い「材料科学」の面白さを発見してください。

研究室バックヤードツアーの事前予約はこちらlink(当日は現地予約制)
研究室バックヤードツアーの集合場所は中央の階段を昇り右手の講義室4になります。

教育研究棟フロアガイド

材料実験棟フロアガイド

テーマ|水素社会・サスティナブル社会

地球のために持続可能な社会にしていくには材料のチカラで環境に優しいシステムを構築する必要があります。水素を有効に作る・使うための触媒材料や耐食材料、水素による製鉄に関して、サスティナブル社会に向けた全固体二次電池や資源循環、リサイクルについて学べます。

#水素#触媒#燃料電池

水素を作る・使う、触媒材料

電気エネルギーからクリーンな水素を作る「水電解」、水素から電気エネルギーを生み出す「燃料電池」の性能は、“触媒材料”が鍵を握ります。水素社会の実現に向けた触媒研究の現場をご案内します。

#省資源#長寿命化#ユビキタス元素

持続可能かつ安全な社会に貢献する高耐食材料

持続可能かつ安全な社会の構築のために、省資源でありながらも優れた耐食性を有する新しい合金の開発を行っています。ユビキタス元素を活用したステンレス鋼の高耐食化技術など、最先端の研究をご紹介します。

#セラミックス#カーボンニュートラル社会#水素化社会

グリーンで便利な社会を導く新しいセラミックス材料の開発最前線

新しいセラミックス材料により、CO2が出ない発電、高効率H2製造、長持ちな電池、自動化技術などの実現に近づきます。材料開発マシンやスパコンによる材料シミュレーション、そしてセラミックス新材料を紹介します。

#SDGs#資源循環#金属素材製錬

鉱石から金属へ!カーボンニュートラル化に向けた挑戦

皆さんが生活をする上で必須である金属材料は何を原料にどのように作られているでしょうか?環境負荷はどのくらいあるでしょうか?カーボンニュートラルに向けて、どのような技術革新が必要か考えてみませんか?

当日予約制

#溶融金属#リサイクル#高純度化

溶融金属の世界~社会を支える高温プロセス~

金属を溶かし、精錬する。溶融金属を扱う高温プロセスは金属素材の製造やリサイクルに必要不可欠な技術です。是非、美しい溶融金属の世界を覗きに来てください。

当日予約制

#電気分解#金属#リサイクル

電気のチカラで金属資源をリサイクル

ミニ実験を通して、電気を使った金属の製造を体験してもらう。具体的には、特殊な電解法である二相界面での金属析出・成長を実演する。研究室の研究内容も紹介する。

テーマ|世の中を変える機能性材料

材料の電気的、磁気的、光学的な特性をうまく制御することで機能性を見出すと新しい工業製品が開発され、世の中を大きく変えるような変革がもたらされていることが学べます。また、機械特性、形状特性を活用した新素材や超音波を利用した材料内部の可視化の体験ができます。

#スピントロニクス#光学計測

未来量子社会に向けた半導体スピントロニクス

電子の電荷と“スピン角運動量”を併せて利用すると、大容量情報処理や量子コンピュータが可能になります。これらの実現に必要な半導体中のスピン角運動量を可視化する最先端光学測定技術をご紹介します。

#カーボンニュートラル#持続可能な社会#超音波計測

環境にやさしい安心・安全な社会を切り拓く最先端の超音波計測

超音波計測を究めると、魔法のように材料内部を可視化できるようになります。航空機、ロケット、自動車、コンクリート構造物、材料製造プロセスに欠かせない最新の超音波計測を体験してみましょう。

当日予約制

#3Dプリンター#金属粉末#レーザー

レーザーで小さな絵を描いてみよう

3Dプリンターで用いられる精密なレーザーを使って、直径数ミリの金属粒子に絵を描いてみよう。自分のデザインが小さな粒子に描かれる様子を通して、粉末積層造形の世界を体験できます。

当日予約制

#航空材料#生体材料#固体冷媒材料

形状記憶合金の不思議を体験しよう!

チタンニッケル合金の形状記憶効果を体験し、金属が形を記憶するメカニズムを理解する。さらに、航空材料と生体材料への応用例および、温室効果ガスを排出しない固体冷凍技術への応用の可能性について紹介する。

テーマ|極限環境で使われる先端材料

材料は身の回りの実環境だけで使われているわけではありません。航空宇宙材料は宇宙空間の高真空や超高温雰囲気で、医療材料は生体内という極限環境で使用されています。そんな極限環境で使われる先端材料にはどんな特性が必要なのかが学べます。また、それら材料を加工・接合する技術を体感できます。

当日予約制

#航空宇宙#繊維強化プラスチック

飛行機用の複合材料を使ってしおりを作りましょう

最先端の飛行機用材料である炭素繊維強化樹脂(CFRP)はどのように作られているのでしょうか。同じ材料を使って、自分だけのしおりを作りましょう!

#生体用チタン合金#アーク溶解#抗菌#抗ウイルス化

生体用合金をつくる・つかう

体の中で使われる生体用金属の溶解の様子や合金、実際のデバイスを見学できます。TiO2の光触媒を活用した抗菌・抗ウイルス性コーティングをしたチタン合金チタン合金についても紹介いたします。

#再生医療#ナノ・マイクロプラスチック

医療とマイクロプラスチック:無関係をつなぐ医用高分子材料

からだの一部を3Dプリンターでつくる研究やナノ・マイクロプラスチックがからだに与える影響について、実物を見てもらいながら、分かりやすく説明します。

当日予約制

#航空宇宙材料

未来の航空宇宙材料の世界を見てみよう

航空宇宙材料は1500ºCを超える超高温で使用されます。その環境は非常に過酷ですが,これに耐える材料の設計には実はミクロな部分が重要となります。壮大かつ細かな航空宇宙材料の世界を見てみましょう。

#固相接合#自動車#ものづくり

金属を“溶かさず”にくっつける!固相接合のふしぎ

優れた材料を「適材適所」に使うには、それらをつなぎ合わせる接合技術が必要不可欠です。私たちの研究室では、金属を“溶かさず”にくっつける固相接合を実演します。

#航空宇宙・自動車材料#金属材料#加工技術

伸ばしてたたいてかたちを作る“塑性加工技術”

金属バットやアルミ缶などの身の回りの金属製品の加工過程の説明や、最新の加工技術であるサーボプレスの紹介・実演をします。

マテリアル・開発系 教育研究棟マップ

● 休憩場所|大講義棟
適宜休憩と飲食をしていただけます。模擬講義・学生生活紹介では、お弁当が配布されます。
[ただし、大講義室は両日12:00-13:00に模擬講義・学生生活紹介を開催いたしますので、休憩場所としてのご利用はお控えいただくようお願いします。]

● 保護者説明会|教育研究棟1F 講義室2
両日11:00から、14:00からの2回開催いたします。

● 東北大学工学部金属工学科 創立百周年記念展示室|共同研究棟(CUBE棟)1F
2024年に東北大学工学部金属工学科は創立百周年を迎え、現在では材料科学総合学科と学科名を改め、教育・研究活動を行っています。本展示室では、材料研究の歴史やこれからの課題、産学連携として共同で研究に取り組む企業の紹介をいたします。

マテリアル・開発系 教育研究棟マップ

東北大学工学部金属工学科 創立百周年記念展示室

東北大学工学部金属工学科創立百周年記念展示室外観 東北大学工学部金属工学科創立百周年記念展示室内観

メッセージ

未来は材料が創る

本オープンキャンパスは、昭和57年に国立大学で初めて学科公開を実施した東北大学工学部 材料科学総合学科の伝統ある企画であり、今年で第43回目を迎えます。

材料(マテリアル)は、社会生活の豊かさと密接に関連しています。皆さんの身の回りにある工業製品や構造物は、物質や材料が生み出すさまざまな性質を利用しています。たとえば、リチウムイオン電池の電極、太陽電池の半導体、排気ガス浄化用の触媒、電気自動車用高性能モータの磁石、ジェットエンジン用の耐熱金属などです。新しい性質を備えた材料が出現すると、新しい工業製品が開発され、社会に大きな変化が起こります。材料科学総合学科は、物質と材料について体系的に学べる世界最大規模の学科です。 材料科学総合学科では、金属フロンティア工学コース、知能デバイス材料学コース、材料システム工学コース、材料環境学コースの4つのコースに、金属材料研究所、多元物質科学研究所、学際科学フロンティア研究所を加えた豊富な教授陣が、金属、セラミックス、高分子、さらにこれらの複合材料など、広範で多様な物質と材料に関して、世界最高水準の教育と研究環境を提供しています。

今年のオープンキャンパスでは、各研究室が展開している材料研究の最前線に関する研究室公開コース(自由見学)、材料を直に触れてみたい方のために材料科学実験コース(当日予約制)に加えて、大学の先生が研究室の奥深くまで案内する研究室バックヤードツアー(予約制)を開催します。教授による模擬授業では大学での講義の雰囲気を知ることができます。世界最先端の材料研究を実感してもらえるようにスタッフ一同企画しておりますので、是非この機会に奥深い「材料科学」の面白さを発見してください。

〈後援〉青葉工学振興会・金窓会・工学部金属工学科創立百周年記念事業・MAST21