OUTLINE

スピンの回転を電場制御するスピン干渉デバイス
所属
知能デバイス材料学コース・ナノ材料物性学講座・電光子情報材料学分野
主な研究内容
半導体、金属、磁性体、二次元層状材料およびそれらのヘテロ構造を用いたスピン軌道相互作用による新規スピン物性の開拓とスピントロニクスへの展開。
研究概要
スピン軌道相互作用は電場を磁場に変換する相対論的な効果である。このため磁場を用いることなく、電子スピンの電気的な操作が可能となる。これまでに半導体ヘテロ界面で生じるスピン軌道相互作用を用いて、電気的なスピンの生成、回転制御、検出を実現してきた。
研究の将来展望
電荷を用いたエレクトロニクスは集積化の限界に到達しつつあり、電子の自由度であるスピンを最大限活かすのは自然の流れである。半導体で得られた電気的スピン操作に関する知見をより性能の向上が期待出来る様々な材料系に適応し、超省電力・超高速動作可能なスピントロニクスに展開していく。量子効果と同様に、相対論的効果であるスピン軌道相互作用がエレクトロニクスに導入されることが期待される。
「工学部百年史(2020年発行予定)」から転載(一部改変)