吉見・関戸研究室

[知能デバイス材料学コース | 強度材料物性学分野]
オープンキャンパスで体験できる研究をご紹介します。
  • 鉄を高温(約1000℃)で熱します.

  • 熱した鉄を水中で素早く冷却すると,

  • 硬いですが,脆い鉄ができます.

  • 一方,熱した鉄を空気中でゆっくり冷やすと,

  • 硬い上に,脆くない鉄ができます.このように,同じ材料であっても,熱し方(熱処理方法)を変えることにより,特性を大きく変えることができます.これが材料の面白さの一つです.

公開研究|【検証】熱い鉄、急に冷やしたらすごく硬くなる説

鉄は、熱した状態から急速に冷やすと硬くなります。この性質は刀鍛冶でも用いられています。ぜひ体験してみてください。

OUTLINE

超高温引張クリープ試験機の外観と炉内の試験片ならびに試験片ホルダー

所属

知能デバイス材料学コース・ナノ材料物性学講座・強度材料物性学分野

主な研究内容

材料強度の原子論、超高温材料をはじめとする耐熱材料のデザイン・高温変形機構・寿命予測、無機材料の高温物性と機械的性質。

研究概要

材料の耐熱性は、ジェットエンジンや発電タービン等の高効率化の鍵となる。当研究室では、耐熱性に優れた超高温材料の開発を進めると共に、材料の高温クリープ挙動や酸化、破壊、疲労特性を解明し、高温下におけるミクロ組織安定性との関係を明らかにすることで、超高温材料の設計指針を得る。

研究の将来展望

超高温材料は、エネルギー変換の心臓部である超高温場を司る。一方、この超高温場は今や複数の材料の組合せによって実現されている。したがって、エネルギー効率向上のためには、超高温場を構成するすべての材料の耐熱性能向上に加えて、材料間の熱的安定性を考慮した設計が求められる。当研究室では、多元素と非化学量論組成が平衡した新しい超高温材料システムによって、1800℃級の高効率エネルギー変換の実現を目指す。

「工学部百年史(2020年発行予定)」から転載(一部改変)