Ar-CO雰囲気中におけるチタンおよびチタン合金の酸化挙動
<目的> チタニア膜の製法の一つに、ガス処理法が挙げられる。この方法は、安価、簡便、高生産性といったメリットがある一方で、低酸素下におけるチタン材料の酸化挙動の統一的な研究が行われておらず、アナターゼの生成条件も明らかになっていない。そこで、当研究室ではAr-COガス雰囲気中におけるチタン材料の酸化挙動調査を行うことで、アナターゼの生成条件を明らかにすることとした。
<実験結果> Fig. 2に773 K、Ar-1%CO中、86.4 ks酸化処理後のCPチタン表面XRDパターンを示す。生成物としてルチル、アナターゼおよび炭化チタンの形成が確認され、アナターゼ相は773 K付近で形成が顕著であった。
Fig. 2 Ar-1%CO雰囲気中にて86.4 ks酸化処理後のCPチタンの薄膜XRDパターン