2018.04.13

金窓会東日本大震災寄附金についてのご報告

平成30年4月
常任理事 貝沼 亮介(昭和58年金材卒)

速いもので、震災から7年の歳月が流れました。震災によりマテリアル・開発系の建物は大きな被害を受けましたが、既にお伝えしている通り、昨年春に材料実験棟が完成したことでマテリアル・開発系の建物関連の全インフラは整備され、これをもって実質的に復興が完了したと言えます。

今後は、見違えるような素晴らしい環境を与えて頂いた社会の期待に応えるべく、職員一同ますます精進したいと考えております。

さて、会員各位からご支援頂いた震災寄付金(総額20,193,550円)ですが、前年度からの繰越額は15,887,667円に上っておりました。これは、頂いたご寄付を震災復興のために出来るだけ有効利用したく、大切に使用してきたためです。今年度は、昨年の金窓会総会の折にお諮りいたしました通り、材料実験棟の建築に当たり文科省や大学からカバーして頂けなかった(工学研究科が立て替えてくれていた)部分に震災寄付金を充当することで、本基金の運用に終止符を打つことと致しました。

今年度の支出の中心は材料実験棟二階るつぼホールの可動式パーティション関連費用です。

るつぼホールは、この可動式パーティションのおかげで、大部屋一部屋、中部屋二部屋もしくは小部屋四部屋の異なる三種類の形態で有効利用できます。実際、教室では通常は四部屋の形態で主に研究室セミナーに利用していますが、パーティションを収納することで200名収容可能な立食パーティー会場となります。るつぼホールは、五十年記念館の機能を引き継ぐ部屋として設置されたので、震災寄付金の支出先として相応しいものと判断いたしました。その他、震災寄付金は、材料実験棟に飾るモニュメントや銘板、学生のための運動設備にも充てさせていただきました。以上の支出に関して、何卒ご理解くださるようお願い申し上げます。

マテリアル・開発系の復興のため、皆様から多大なご支援を頂いたことに改めて感謝しつつ、これをもって震災寄付金に関する最後のご報告とさせていただきます。