材料科学総合学科
オープンキャンパス
2023
材料科学総合学科のオープンキャンパスにようこそ!
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地下鉄東西線「青葉山キャンパス」南側ロータリーから工学部循環バスに乗り、材料科学総合学科前」で下車
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教育研究棟西側入口
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受付不要の「研究室公開コース」と当日予約制の「材料科学実験コース」
実験コース受付:教育研究棟中央 -
7月26日(水)・27日(木)ともに12:00~13:00
模擬講義ではお弁当を無料で配布します!ぜひ、ご参加ください。
Program
2023年7月26日(水)・27日(木)の両日にわたって、色々な企画が用意されています。積極的に参加しよう!
模擬講義・学生生活紹介
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計算材料構成学分野 大森俊洋 教授
7月26日(水)12:00〜13:00
場所 大講義室材料の地図と新材料探索
―レジリエントな建物を実現する超弾性合金開発を例に―世の中で利用されている鉄、アルミ、チタンなどの金属材料は、なぜ、その金属が使われているのでしょうか?強度、耐食性、磁性など、様々な目的に応じて材料は選択されており、その多くは、複数の元素の組み合わせでできた“合金”です。目的に対して材料が最高のパフォーマンスを発揮するためには、どの元素をどの濃度で含み、どのようなプロセスで作製するかが重要です。そのような合金設計をする際の地図となる状態図について説明します。また、材料開発の実例として、巨大地震でも壊れない建物を実現する超弾性合金の研究を紹介します。
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発光体
―光り輝く魔法の話―発光体は、太陽や炎などのように自ら光を発する物体であり、外部のエネルギーを光に変換する存在です。古代の人々は炎の明かりに頼りましたが、現代では我々発光体技術を使い夜でも光り輝く世界を創り出し、多彩な生活を楽しむことができます。人類の文明史は「あかり」の発展とともに進化してきたと言っても過言ではありません。日常の照明には電気エネルギーが主に利用され、特に青色LEDの発明(ノーベル賞2014年受賞)は、照明などの光源変革をもたらしました。更なる革新には新発光体が必要です。本講義では、発光体の進化から最新研究までご紹介します。発光体の神秘と未来の可能性について、一緒に探求していきましょう。
研究室公開コース/自由見学・材料科学実験コース/当日予約制
教育研究棟フロアガイド
テーマ|水素社会・サスティナブル社会
地球のために持続可能な社会にしていくには材料のチカラで環境に優しいシステムを構築する必要があります。水素を有効に作る・使うための触媒材料や耐食材料、水素による製鉄に関して、サスティナブル社会に向けた全固体二次電池や資源循環、リサイクルについて学べます。

燃料電池と触媒
水素を作る・使う、触媒材料
電気エネルギーから水素を作る「水の電気分解」、水素から電気エネルギーを生み出す 「燃料電池」の性能を決定づける、“触媒材料”の研究開発をご紹介します。
- 担当研究室 和田山・轟研 環境材料表面科学分野
- 場所 教育研究棟 講義室1

金属の腐食
安全・安心な水素社会のための耐食材料
水素社会の実現に向けて、燃料電池車が実用化し、水素ステーションの数も増え続けています。水素が身近にある未来の安心安全な暮らしを支える耐食材料をご紹介します。
- 担当研究室 武藤・菅原研究室
材料電子化学講座 - 場所 教育研究棟 講義室1

全固体電池の作製風景
全固体電池が叶える便利でクリーンな社会
なぜ今、全固体電池が注目されているのか!? 全固体電池の充放電体験を通して、全固体電池の仕組みや研究の最前線を紹介します。
- 担当研究室 高村研究室
エネルギー情報材料学分野 - 場所 教育研究棟 講義室2

当日予約制
材料組織をその場で観察します
鉄はどうやって溶けるの?
CO2を出さない水素を使った製鉄が注目されています。今の製鉄では炭素を使いますが、水素製鉄では難しい鉄が溶ける過程を直接観察します。
- 担当研究室 村上研究室
資源利用プロセス学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:10より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:10より30分間隔で計5回実施

当日予約制
高温での金属高純度化
世界を支える金属材料の資源循環
金属材料の資源循環は天然資源が乏しい日本にとって大変重要です。省エネルギーで溶融金属中の不純物を取り除き高純度化します。是非、溶けた金属を実際に見てみてください。
- 担当研究室 三木研究室
金属プロセス工学講座 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:10より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:10より30分間隔で計5回実施

当日予約制
電気分解によって析出した金属薄片
電気のチカラで金属資源をリサイクル
ミニ実験を通して、電気を使った金属の製造を体験してもらう。具体的には、特殊な電解法である二相界面での金属析出・成長を実演する。研究室の研究内容も紹介する。
- 担当研究室 朱・竹田研究室
材料物理化学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:10より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:10より30分間隔で計5回実施
テーマ|世の中を変える機能性材料
材料の電気的、磁気的、光学的な特性をうまく制御することで機能性を見出すと新しい工業製品が開発され、世の中を大きく変えるような変革がもたらされていることが学べます。また、機械特性、形状特性を活用した新素材や超音波を利用した材料内部の可視化の体験ができます。

IoT社会の要“マグネティックマテリアル”
スマートフォンや自動運転、遠隔医療、メタバースなど、ますます高速・大容量通信なIoT社会が訪れますが、それを支えるキーマテリアルが、磁性材料なのです!さて、 IoTと磁石の関係とは?!
- 担当研究室 杉本・手束・松浦研究室
スピン情報材料学分野 - 場所 教育研究棟 会議室

身近なスピン角運動量
未来量子社会に向けたスピントロニクス
電子の電荷とスピン角運動量を併せて利用すると、大容量情報処理や量子コンピュータが可能になります。この「角運動量」とは何か、自転車の車輪を使って体験してもらいます。
- 担当研究室 好田研究室
電光子情報材料学分野 - 場所 教育研究棟 講義室3

新規相変化メモリによる超省エネ化
相変化を利用した材料スマート化
相変化メモリという相変化による電気抵抗の変化を利用した大記録容量化や動作電力の省エネ化を実現できる革新的なメモリの原理を目で見て、聞いて理解してもらいます。
- 担当研究室 須藤・安藤研究室
極限材料物性学分野 - 場所 教育研究棟 講義室3

応力発光体の構造物診断イメージ
AI・未来社会を創造する応力発光材料の最前線
応力発光体は、目に見えない“力”を “光”に変換する材料であり、未来社会を支える材料技術として期待されています。本展示では実際に触って応力発光を体験して頂けます。
- 担当研究室 徐研究室
多元変換機能システム学分野 - 場所 教育研究棟 講義室3

当日予約制
材料内部の超音波可視化装置
持続可能な未来を切り拓く最先端の超音波計測
超音波計測を究めると、魔法のように材料内部を可視化できるようになります。持続可能な社会や産業界のメタバース「ディジタルツイン」の実現に欠かせない超音波計測を体験してみましょう。
- 担当研究室 小原研究室
材料システム計測学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:15より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:15より30分間隔で計5回実施

当日予約制
マイクロスポンジとその応用例
未来社会に貢献するマイクロスポンジボール
野村研究室が開発したFD-POEM装置を用いて、様々な「マイクロスポンジ」を製造します。その特徴や応用分野について調べ、一緒に学んでいきます。
- 担当研究室 野村研究室
微粒子システムプロセス学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:15より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:15より30分間隔で計5回実施

当日予約制
ワイヤー材による形状記憶効果の模式図
形状記憶合金の不思議を体験しよう!
チタンニッケル合金の形状記憶効果を体験し、金属が形を記憶するメカニズムを理解する。さらに、航空材料と生体材料への応用例および、温室効果ガスを排出しない固体冷凍技術への応用の可能性について紹介する。
- 担当研究室 大森研究室
計算材料構成学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:15より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:15より30分間隔で計5回実施
テーマ|極限環境で使われる先端材料
材料は身の回りの実環境だけで使われているわけではありません。航空宇宙材料は宇宙空間の高真空や超高温雰囲気で、医療材料は生体内という極限環境で使用されています。そんな極限環境で使われる先端材料にはどんな特性が必要なのかが学べます。また、それら材料を加工・接合する技術を体感できます。

航空機のボディに使用される繊維強化ポリマー
航空用繊維強化プラスチックの強さとその秘密
私たちは航空宇宙材料の性能を向上させ、新機能を付与する研究をしています。今回は、航空宇宙材料の一つ、炭素繊維強化ポリマーの強さの秘密をご紹介します。
- 担当研究室 成田研究室
複合材料設計学分野 - 場所 教育研究棟 講義室4

チタン製人工関節
からだの中ではたらく金属材料
人工関節やステント等、我々が研究対象としている金属製生体埋入デバイスを見て・触れてもらいます。TiO2の光触媒活性による抗菌・抗ウイルスについてもご紹介いたします。
- 担当研究室 成島・上田研究室
医用材料工学分野 - 場所 教育研究棟 講義室4

研究室で作製したマイクロプラスチック
医療とマイクロプラスチック:無関係をつなぐ医用高分子材料
からだの一部を3Dプリンターでつくる研究やナノ・マイクロプラスチックがからだに与える影響について、実物を見てもらいながら、分かりやすく説明します。
- 担当研究室 山本研究室
生体機能材料学分野 - 場所 教育研究棟 講義室4

当日予約制
超高温での実験の様子
未来の航空宇宙材料の世界を見てみよう
航空宇宙材料は1500ºCを超える超高温で使用されます。その環境は非常に過酷ですが,これに耐える材料の設計には実はミクロな部分が重要となります。壮大かつ細かな航空宇宙材料の世界を見てみましょう。
- 担当研究室 吉見・関戸研究室
強度材料物性学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:20より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:20より30分間隔で計5回実施

当日予約制
超音波接合機
金属を“溶かさず” くっつける?未来社会を実現する接合技術
いろいろな材料を「適材適所」に活用するには,接合技術が重要です。自動車や電車などに用いられる摩擦攪拌接合や、電力デバイスなどに使用される超音波接合を実演します。
- 担当研究室 佐藤研究室
接合界面制御学講座 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
30分
午前の部は9:20より30分間隔で計5回実施
午後の部は13:20より30分間隔で計5回実施

当日予約制
プレス機実演の様子
伸ばしてたたいてかたちを作る“塑性加工技術”
金属バットやアルミ缶などの身の回りの金属製品の加工過程の説明や、最新の加工技術であるサーボプレスの紹介・実演をします。
- 担当研究室 及川研究室
素形材プロセス学分野 - 予約受付 教育研究棟1F 中央
- 所要時間
15分
午前の部は9:20より15分間隔で計10回実施
午後の部は13:20より15分間隔で計10回実施
マテリアル・開発系 教育研究棟マップ
● 休憩場所|大講義棟・共同研究棟(CUBE棟)1F
適宜休憩と飲食をしていただけます。また、模擬講義・学生生活紹介では、お弁当が配布されます。
[ただし、大講義室は両日12:00-13:00に模擬講義・学生生活紹介を開催いたしますので、お控えいただくようお願いします。]

メッセージ
未来を紡ぐ、材料の力
本オープンキャンパスは、昭和57年に国立大学で初めて学科公開を実施した東北大学工学部 材料科学総合学科の伝統ある企画であり、今年で第42回目を迎えます。
材料(マテリアル)は、社会生活の豊かさと密接に関連しています。皆さんの身の回りにある工業製品や構造物は、物質や材料が生み出すさまざまな性質を利用しています。たとえば、リチウムイオン電池の電極、太陽電池の半導体、排気ガス浄化用の触媒、電気自動車用高性能モータの磁石、ジェットエンジン用の耐熱金属などです。新しい性質を備えた材料が出現すると、新しい工業製品が開発され、社会に大きな変化が起こります。材料科学総合学科は、物質と材料について体系的に学べる世界最大規模の学科です。 材料科学総合学科では、金属フロンティア工学コース、知能デバイス材料学コース、材料システム工学コース、材料環境学コースの4つのコースに、金属材料研究所、多元物質科学研究所、学際科学フロンティア研究所を加えた豊富な教授陣が、金属、セラミックス、高分子、さらにこれらの複合材料など、広範で多様な物質と材料に関して、世界最高水準の教育と研究環境を提供しています。
今年のオープンキャンパスでは、各研究室が展開している材料研究の最前線に関する研究室公開コース(自由見学)に加えて、材料を直に触れてみたい方のために材料科学実験コース(当日予約制)を開催します。教授による模擬授業では大学での講義の雰囲気を知ることができます。世界最先端の材料研究を実感してもらえるようにスタッフ一同企画しておりますので、是非この機会に奥深い「材料科学」の面白さを発見してください。