何を学ぶか−次世代の産業を支えたい、カギは新たな材料の開発研究

私たちの生活環境を支える材料には、金属材料だけでなく、半導体、セラミックス、高分子材料、それらの複合材料が使われ、同時に高度な性能や多様な機能性が求められるようになっています。時代の要請に合った新材料を生み出していく人材、地球環境に配慮し、リサイクル型社会を素材産業からリードする人材が求められています。
材料科学総合学科の研究内容も時代の流れとともに変遷しています。その一方で、社会に求められる材料をつくる基本的な理念は変わらずに受け継がれています。
本学科では、工学の基礎知識に加えて、物を造るための基本的な知識と考え方を身に付け、次代の材料産業を支え国際的な場で活躍できる技術者、時代の変遷に応じて柔軟に対応して新たな材料を開発する研究者を送り出すことで社会に貢献することを目指しています。

社会にディープインパクトを!新材料開発に挑む

私たちの身のまわりには、生活を豊かにする数多くの工業製品、建造物、交通機関があり、そこには様々な材料が使われています。古来、土器、青銅器、鉄器といった新材料の開発が文明の進展につながってきたように、新材料の開発は社会にたいへん大きな影響を与えます。
現代では、工業製品が多様化し、それぞれに求めるもの(ニーズ)も異なります。エネルギー、情報通信、機械、化学、医薬、建築、環境といった各分野で、技術の革新が進められています。エネルギー分野では、石油燃料に替わるものとして水素エネルギーを効率的に貯蔵し利用する材料技術が注目されています。情報通信分野では、拡大する情報量と処理速度に対応する高速大容量やヒューマンフレンドリーなインターフェイスが重要視されています。機械分野では、より信頼性の高い丈夫な材料や、宇宙・ロボット等に新たな材料が求められます。化学・医薬・建築・環境の諸分野では、地球や人間に優しい素材、安全でより有効な材料とそのリサイクルシステムの開発が求められています。

先生にご教授いただく生徒
先生と機械の説明を受ける生徒
講義をする先生

Message

新しい材料の出現が、人類の歴史を変える原動力です

マテリアル・開発系 系長 (材料科学系 主任専攻長) 材料科学総合学科 学科長
武藤 泉

東北大学が国際卓越研究大学の認定候補

2023年9月に東北大学が国際卓越研究大学の認定候補に選定されました。

この選定には東北大学の研究力の実績として、「災害科学、材料科学、スピントロニクス、未来型医療」が挙げられており、材料科学総合学科で学べる内容が大きく関わっています。

研究インパクトを生み出す多様性と戦略性 引用:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/09/news20230901-koho.html