研究内容

Ferrous Processing Metallurgy

Fe-Ni合金におけるCaSとMgSの溶解速度

学部4年 木下 晃一

精錬技術の発展により鋼中介在物(S,Pなど)の量は著しく低くなったが完全には除去できない。Ca,Mg,Tiなどの添加により残存介在物の形態を制御して、出来るだけ無害化したい。介在物についての熱力学的な基礎データが必要である。

高級鋼であるFe-Ni合金は耐熱性・耐食性・耐酸化性を持ち、シームレスパイプ(原油や天然ガスの輸送などに用いる継目の無いパイプ)、航空機ジェットエンジン、ガスタービンなどに用いられている。高い材料性能が求められるため、介在物にも厳格な制御が求められる。今後、材料高性能化に伴い、介在物の影響が顕在化すると予想される。高級鋼には不可避的にCaやMgが含まれる。また、CaやMgとSに関する熱力学データは乏しい。本研究ではそれらCa,Mgと親和力の強いSとの共存に着目して、CaやMgとSの溶解度と高合金組成との関係を熱力学的に明らかにする。

Fe-Ni合金におけるCaSとMgSの溶解速度
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