大学院・環境科学研究科 研究室
先端環境創成学専攻

環境創成計画学講座 環境表面材料科学分野(和田山・轟研究室)

研究テーマ

  1. 分子線エピタキシー薄膜成長過程のその場構造解析と膜表面の吸着特性
  2. 固体表面における金属コロイド粒子の配列制御とAFMによる形態観察
  3. 生体関連分子の固体表面への転写と分光学的評価
  4. 吸着分子のテラヘルツ分光測定
  5. トンネル接合によるホットエレクトロンの発生と吸着分子への影響

研究内容

本研究室では、金属や半導体の表面に薄膜や微粒子集合体を作製し、それらの構造や化学的性質、光学的性質、電子的性質など、表面に敏感な性質について研究を行なっています。

材料の大きさがナノメートル程度になると、大きな材料にはない新しい現象が起こりますが、同時に表面の性質も大きく異なってきます。デバイス材料の開発において、材料の微細化が進んでいる一方で、表面の効果が材料の機能にどのように影響するのかを知ることが重要となってきています。たとえば、触媒として金属微粒子が用いられていますが、その大きさや触媒を担持させる材料によって反応の選択性や活性が異なることが知られています。このような現象は薄膜においても見ることができます。

本研究室では、金属薄膜のエピタキシャル成長を促進する雰囲気ガスの効果、薄膜表面における分子吸着、金属コロイド粒子の配列制御に及ぼす表面吸着分子の影響などの研究を行なっています。また、自由電子金属コロイド粒子の表面光電場増幅作用を利用したセンサーの開発や生体分子認識に有用なテンプレートを作製するための研究や、未踏のテラヘルツ表面分光法の確立を目指す研究も行なっています。

図1 宇宙空間に近い真空中で超薄膜を作製・解析できる分子線エピタキシー装置

図1 宇宙空間に近い真空中で超薄膜を作製・解析できる分子線エピタキシー装置

図2 原子間力顕微鏡でみたAg島状金属

図2 原子間力顕微鏡でみたAg島状金属