学部 学科紹介
材料科学総合学科
材料科学総合学科は金属フロンティア工学コース、知能デバイス材料学コース、材料システム工学コース、材料環境学コースの4コースから構成されており、これに附置研究所である金属材料研究所と多元物質科学研究所を加えた教育・研究組織は、材料科学・工学の分野で国内はもとより世界でも有数の規模を誇っています。開学以来の長い歴史の中で生み出された数多くの研究成果と優れた研究者・教育者による堅実な人材育成こそが、本学科の伝統です。このように恵まれた環境から巣立った本学科の卒業生は、材料関連の企業、研究機関のみでなく、自動車、重工等の機械関連分野、電子、電機、電力、化学あるいは鉄道輸送関係の企業、研究所等、広範囲な分野において我が国の指導的役割を常に担い続けています。
本学科では大正13年の創設以来、教育・研究体制の充実に努め、学際性豊かで多分野に幅広く対応できる人材の育成を目指し、4コースが一体となって教育を行っています。本学科のカリキュラムは、ここに示す学習・教育到達目標を達成できるように設計されています。学生諸君は、材料工学とその周辺の一般工学に関する基礎知識を身につけるとともに、課題を理解して解決する能力、結果を整理して発表する能力、コミュニケーション能力、チームワークの能力、自ら考えて行動できる能力などを獲得するよう意識を高くして精進し、材料工学の未来を拓ける有能な技術者・研究者に育ってほしいと思います。
材料科学総合学科
教育目的および目標
本学科の学習・教育目的は、人間と自然に対する広い視野と深い知識を基本としつつ、自ら考えて行動し、将来の材料工学分野における科学技術の発展と革新を担うことができる創造性豊かな人材を育成すること、そして、工学の本来の目的である『人類福祉への貢献』、すなわち基礎科学を基に人間の生活を豊かにするための応用科学・技術を創造することを追求することにある。
以上の目的を実現するための学習・教育到達目標として、以下の知識および能力を身につけることを目指す。
| 科目履修のフロー図 |
|---|
| 令和6年度 入学者用 |
| 令和5年度 入学者用 |
| 令和4年度 入学者用 |
| 令和3年度 入学者用 |
| 令和2年度 入学者用 |
| 平成31年度 入学者用 |
| 平成30年度以前入学者用 |
| 学習・教育到達目標 | 求められる水準 |
|---|---|
| (A) 材料工学に関しての基礎知識 | (1)材料の製造プロセス、材料の性質・物性、および材料の加工と評価に関する総合的基礎知識を習得していること。 (2)各科目の専門知識を組み合わせて応用できる能力を持つこと。 (3)学んだ基礎知識を活用して材料工学的に課題を解決する方法について考えることができること。 |
| (B)材料工学周辺の一般工学に関しての基礎知識 | (1)人文・社会科学、外国語、数学・自然科学、情報工学の基礎知識を習得していること。 (2)一般工学と材料工学の基礎知識を組み合わせて応用できること。 |
| (C)課題を正確に理解する能力 | (1)与えられた基礎実験や研修テーマ等の課題の背景や目的、意義を十分理解できること。 |
| (D)課題を解決するために、文献や資料を検索でき、その要点を整理する能力 | (1)各ジャンルにおける和文、英文の主要科学論文誌をよく認識し、文献検索ツール等を使いこなし、課題に関連する有益情報を適切に抽出、整理できること。 |
| (E)整理した資料を基に、課題解決の為の実施計画を設定できる能力 | (1)与えられた課題を解決するために、解決に至る道筋を見通して実験手法の選択、装置のデザイン、研究実施計画を的確に策定できること。 |
| (F)実施計画を遂行するために、情報機器や科学機器を操作できる能力 | (1)課題遂行に必要なパソコンや情報端末、分析機器等を操作でき、課題解決に結び付けられること。 |
| (G)実施結果を整理し、結果を的確に文章で記述できる能力 | (1)自らデータを適切に処理、数式化、図表化し、得られた知見、解釈、問題点等を的確に文章化できること。 |
| (H)与えられた課題に対する結果を口頭で発表できる能力 | (1)第三者が十分理解できるようなスライド等の補助資料を作成でき、規定された時間内に第三者に結果、結論を要領よく伝えられること。 |
| (I)発表した結果に対して討論できるコミュニケーション能力 | (1)与えられた時間内で的確に質疑応答できること。特に結論を明確にするような表現ができること。 |
| (J)チームの一員として課題に取り組める(チームワーク)能力 | (1)年齢、性別、性格等が異なる複数の人間と、お互いの立場を尊重しながら的確に役割分担して課題をこなせること。 |
| (K)工学と自然現象や人間社会との関わりを理解し、研究者や技術者として貢献できる能力 | (1)人類社会に対する研究者や技術者の役割と責任を自覚し、貢献できること。 |
| (L)人類の福祉に対して社会人として自ら考えて行動できる能力 | (1)人類の幸福という立場に立って、技術者としてやるべきこと、やってはいけないことの判断がつき、常識的な技術者として活躍できること。 |
| (M)国際市民として異なる文化を理解し、尊敬する能力 | (1)異なる文化を理解、尊重して、国籍が異なる技術者、研究者と協調して課題を解決するために対処できること。 (2)英語で与えられた課題テーマの概要を的確に説明できること。 |
| (N)* 情報に関しての基礎知識 | (1)コンピュータサイエンス、データサイエンスの基礎知識や技術を習得していること。 |
* (N)の目標はクロス情報プログラムコースの学生のみ該当する
材料科学総合学科
カリキュラム
本学科では、学部、大学院を通して専門学力を段階的に身に付けていくようにカリキュラムを編成しているが、学部の4年間で十分に工学者として独り立ちできるように配慮している。すなわち材料学を専門とするものにとって不可欠な基礎科目を3年生までにしっかりと学び、4年生の一年間にわたる基盤および卒業研修において、それまでに修得した基礎学力の上に、自らの力で新しい知識を積み重ねながら、工学的手法の基本を学びとっていくのである。また、大学院に進学した場合には、材料学の最先端および学際的分野について学び、専門性を深めると同時に学問領域の幅を広げ、さらには修士、博士研究を通して独創力、問題解決能力、創造性を磨いていくことになる。
具体的な構成としては、材料学全般に関わる科目に加え、全学教育で学んだ数学、物理、化学の基礎を補完・発展させるための科目が3~4セメスターに用意され、これらの基礎科目が材料学にどのように応用されるかを、5~6セメスターの科目を通じて学んでいく。並行してコンピュータ演習、材料科学総合学実験および材料学計画及び製図が用意されているが、これらは講義内容を実際に体験することによってその理解を深めるとともに、大学4年間の集大成と言える卒業研修を行う上でも欠くことのできない科目となっている。
基盤および卒業研修は研究室への配属が決定した後に、各研究室の指導のもとで実施される。基盤研修では学術論文の読み方、まとめ方、論文発表の仕方を学び、卒業研修では研究課題を与えられ、そのテーマに関連した資料の収集、研究計画の立案、研究の遂行、成果のまとめと発表を行っていく。
履修上の注意
カリキュラムに従って順次修得していけば、材料学の専門家としての基礎が備わるように配慮されている。7、8セメスターで修得する基盤および卒業研修は、それまでに修得した内容を自らが応用、展開していく科目として用意されている。それゆえに、6セメスター終了後に基盤および卒業研修を履修するために必要な履修単位要件が設定されている。この履修単位要件を満たしていない場合には、十分留意して科目の履修計画を立てることが必要である。