大学院・工学研究科 研究室
知能デバイス材料学専攻

材料電子化学講座(武藤・菅原研究室)

研究テーマ

  1. 高性能・高機能性薄膜の作製と薄膜デバイスへの応用
  2. エネルギーおよび環境問題解決のための材料開発
  3. 環境計測用の化学および電気化学センサの開発
  4. 薄膜のイメージ解析および分光計測システムの開発

研究内容

本研究室では,電気化学,表面解析および薄膜合成のいろいろな技術を用いることによって,材料およびデバイスの高機能化と長寿命化を目指した研究を行っています。例えば、ナノメータ(nm)オーダーの厚さでありながら強酸・強アルカリに耐え,かつ水素イオン感受性の高い複合酸化物薄膜をイオンビームを利用して作製しています。この薄膜をシリコン半導体デバイスと組み合わせると小型・高性能のpHセンサができます。同様の手法で各種のガスセンサの開発研究も行っています。

また、エネルギー・環境問題の解決のために必要な新しい装置やプロセス用の材料開発を行っています。化石燃料の代替燃料であるメタノールやバイオ燃料を貯蔵するための容器材料,水素-酸素燃料電池のバイポーラプレート材料,ダイオキシン類などの有害物質を分解無害化する超臨界水酸化処理プロセスの装置材料,自動車などの高速輸送機械や携帯電話などの携帯用電子機器の軽量化のための高耐食性マグネシウム合金の開発などを行っています。

図1極薄膜の成長過程をその場で実時間解析できるエリプソメータを備えたデュアルイオンビームスパッタ蒸着装置

図1 極薄膜の成長過程をその場で実時間解析できるエリプソメータを備えたデュアルイオンビームスパッタ蒸着装置

図20.1%NaClおよび0.1%H2Oを含むメタノールに室温で、10日間浸漬したAl-10%Si合金めっき鋼板の元素分布(この条件ではAlの選択溶解が起こり、表面にSiが残留する)

図2 0.1%NaClおよび0.1%H2Oを含むメタノールに室温で、10日間浸漬したAl-10%Si合金めっき鋼板の元素分布(この条件ではAlの選択溶解が起こり、表面にSiが残留する)