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研究内容
   金属を主とした材料プロセス内には、流体の流動、熱移動、物質移動からなる移動現象が見られます。 本研究室ではそれらの移動現象の実験・解析し、超音波・マイクロ波・衝撃力・不定流動・電磁力等の"物理的作用"を利用することで環境調和プロセスの設計・開発を行っています。
   具体的なものとして、排ガス無害化処理、溶融金属の精錬・鋳造および表面改質過程の高効率化・省エネ化、含金属廃棄物の再資源化・適正処理技術などを研究テーマとして扱っています。

リサイクル

アルミニウム合金中リン化合物の観察とその生成機構の解明
   リンは主にアルミニウムスクラップ、特にAl-Si合金製部材から混入するアルミニウム中不純物です。 溶融アルミニウム中に合金成分や温度などの条件によって各種リン化合物を形成すると考えられています。 しかし、これらのリン化合物の特性に関する研究は少なく基礎データが不十分です。 例えば、アルミニウム中のリンはAlP(リン化アルミニウム)として存在しており、Al-Si系合金では共晶Siの核生成サイトとして作用し、Si結晶粒の粗大化を引き起こすと言われています。
   本研究ではリンの悪影響を緩和・無害化することを目的として、様々な条件で溶融アルミニウム中にリン化合物を発生させ、凝固後にSEM/EDX観察を行います。 熱力学的データに基づき、リン化合物の生成機構について議論します。